【小屋のDIY・基礎作りに悩む方へ】!9.65㎡の基礎作りを紹介します。

基礎の作り方

こんにちは!

自分専用の場所がほしい。趣味に没頭する時間がほしい。そんな自分の気持ちに応えるために、小屋をつくってしまうのはどうでしょうか⁉︎

今回は小屋作りの第一歩でもある基礎作りの記事です。

基礎は建物にとって最も大事な部分です。

手間をはぶき簡単な構造にしてしまって問題が起きたら取り返しがつきません。

自分は5年間のDIY経験から、どうしても作業スペースがほしくて小屋作りをスタートさせました。そして誰もがおどろく立派な基礎を一から造ることができました。

記事内容は、基礎作りの手順を紹介します。

この手順を参考にしていただければ本格的な基礎を低コストでつくることができます。

基礎さえ完成したら楽しい小屋作りに挑戦できます!

目次

作った基礎の種類は布基礎

布基礎の形状は逆T字型をしています。地盤に直接力を伝える場所をフーチングと呼び、縦に長い箇所を立ち上がりと呼ばれます。

中には鉄筋を施します。

布基礎の施工標準、断面図
自分が作った布基礎断面図

本来の布基礎の標準(住宅)に対し、今回は小屋の基礎なので、根入れ(穴の深さ)を100㎜、フーチング部も100㎜としました。そのかわりに、フーチング幅を標準より大きい300㎜に変更しました。

基礎にも種類がある中、自分は布基礎を選択。

理由は、強度をしっかりさせて安心して小屋作りに専念したかったからです。

束石を使った独立基礎、基礎ブロックを使用した基礎なども考えましたが「基礎は妥協したくない」そんな想いからチャレンジすることにしました。

初挑戦で布基礎を作り上げた手順

それではここから、各工程をどのようにして完成させたかを説明します。

基礎の場所を掘る

基礎を地中に埋めるため地面を掘るのですが、この作業はとても大変でした。

300㎜のフーチングを作るため、余裕をもって500㎜の幅で口の字に掘りつなげました。

掘った箇所に砕石を巻き、レンタルしてきたプレートコンパクターで地面を固め完了です。

掘った土は想像より大量に発生する。土をどうするか事前に考えておいたほうがいい。
自分は砂山を作り、子供の遊び場にしました。

基礎の精度を上げるための水平出し

せっかく造った基礎が地面の高低差によって傾いたら大変です。基礎を設置する地面の高低差は入念に測りました。

測るためには水平の目印が必要になってくるため、周りを囲んだ杭に水平の目印をつけ、水糸で張ります。

イメージ図

張った水糸は水平なので、その水糸から地面の距離をこまめに測って調整を行いました。

基礎の精度を上げる水平の出し方

基礎の作り方
水盛りの図

水平の出し方は、水が平面になる原理を利用した水盛り式で簡単に出せます。

平行かつ垂直に水糸を貼る作業は、情報量が多く混乱を招くため別途で紹介させていただきます。

基礎の作り方
写真はタイル貼り作業時

自分はさらに簡単なレーザー墨出し器を使い平面の印を杭につけていきました。

こちらの機械は、ボタンを押すだけで水平線のレーザーをだしてくれるため、手間いらずです。

掘った場所の高低差が少ないだけ、後々の作業が楽になります。

フーチング部分の型枠作成 便利なアイテム丸セパレータ

丸セパレータ

ここではフーチング(地面に接する面)の型枠作りについての説明をします。

コンパネだけで300㎜の幅を空けての固定は不可能です。2枚を固定するアイテムがいります。

それが丸セパレータと呼ばれるすぐれものです。。

丸セパレータによって作られた型枠

フーチングの型枠にはこちらの丸セパレータが大活躍です。

コンパネに穴を空けて差し込み、ナットで固定するだけで型枠が完成します。

こちらはモノタロウで購入しました。

一本に対して止めナットは2個しかありません。コンパネをナットで挟みたいときは、止めナットを別途で購入する必要がある。

使用工具: インパクト、ドリル刃、ナットを締めるためのモンキー

型枠の設置

この工程で一番意識したことは、設置した型枠は高さや傾きがなく置かれているかです。そのために、先ほどの水糸で高さが均等かを測り、水平器で傾きがないかを入念に測りました。

側面図

掘った穴に設置した型枠は、高さが均一で水面かを確認。

正面図

傾きは板に水平器を乗せて、50cm間隔で確認。ここで掘った穴が凸凹だと苦労します。

ちなみに、コンパネはホームセンターで100㎜幅にカットしてもらったため型枠自体に傾きはありません。

連結部とコーナー部はこのように固定

廃材の板をインパクトドライバーで打ち付け。

ここは焦らず慎重に確認する。

使用工具: インパクト

設置した型枠に鉄筋縛りつけ強度UP

この工程では、強度を高めるために鉄筋を型枠内に固定します。

丸セパレータの上に置くだけなので固定するのは楽でした。

丸セパレータの上に異形鉄筋(D10、D13)を乗せ、ズレないように番線で固定します。

真ん中がD13、両サイドがD10です。

※ D10=鉄筋の太さが10㎜
  D13=鉄筋の太さが13㎜

基礎のコーナー部には当然曲げた鉄筋を固定します。
鉄筋を曲げることに不安がありましたが、なんとか工夫して曲げられたので参考になればと思い記載します。

D10の鉄筋は意外と簡単に曲がりましたが、D13になると腕だけの力では曲げれませんでした。そこで作業台に2本のボルトを打ち込み、てこの原理を利用して曲げました。

曲げるための専用工具は購入する必要はない。鉄筋は意外と曲がる。

使用工具: 番線を巻くためのシノ

コンクリート施工 鉄筋コンクリートの完成

鉄筋を固定した型枠の高さ、傾きを再度確認したあとは、ひたすらコンクリートを作り流し込んでいきました。

生コンクリートを流し込む。

棒で生コンクリートを突っつき、中に空洞ができないようにする。

設置した型枠は高さも傾きもない事を確認しているため、流し込んだ生コンを板で均一にする。

鏝で表面を仕上げる。

フーチング部の完成です。

使用工具: 棒状の物、擦り切れいっぱいにするための板、鏝。

コンクリート作りにはこちらの記事を参考にして下さい。

基礎の骨組みにはワンタッチアンカーが大活躍

ここからは、いよいよ立ち上げ部分の工程に突入です。

まずは、できたフーチングに、センターの線と立ち上げ位置の線を墨つぼでつけていきます。墨ツボは一気に直線を墨付けできるので便利です。墨付けは立ち上げの位置を中央にするためには大事な作業です。

墨つぼ
墨付け写真

つけた印にハンマードリルで穴を空けていきます。

穴の深さを守るため、ドリル刃に40㎜の印をテープで巻きました。

※ 使用したワンタッチアンカーはD10 適正ドリル径は14.5㎜  適正埋め込み深さは40㎜

ワンタッチアンカーを打ち込みます。

ワンタッチアンカーは空けた穴に入れ。ハンマーで打てば抜けなくなる構造をしています。

ワンタッチアンカーの間隔は約300㎜間隔です。

一発で14.5㎜の穴を空けると出来たフーチングが割れる不安があったため、穴は少しずつ拡張していきました。
下穴ドリル→9㎜→14.5㎜

コンクリート用ドリル刃

ワンタッチアンカーを打ち込む前に、穴の中のカスを取り除かないと奥まで差し込めません。
自分は空気入れを使用して中のカスを吹き飛ばしました。

使用工具: 墨ツボ、ハンマードリル、ハンマー

立ち上げ部分の型枠の設置

全ての穴にワンタッチアンカーを差し込み固定をしたら、造った型枠を置いていきます。

作った型枠の断面図です。

立ち上げ部分にはマルセパレートを2本ずつ使用。

フーチング部分ほどの幅は必要ないためサイズは120㎜を使用。

マルセパレートを差し込む穴は、コンパネを4枚重ねて一気に開けると効率がよかったです。

設置中写真

写真はコーナー部。曲げた鉄筋やアンカーが固定されてます。

コンクリート施工

作った型枠にひたすらコンクリートを流し込みました!

こちらも空洞ができないように棒状の物でひたすら突きました。本来なら専用の電動工具、コンクリートバイブレーターをレンタルして使用したほうがよかったのですが、省いていまいました。

隙間からコンクリートが漏れないように板をコンクリート釘でとめました。

大事な立ち上げ部分のため、休むことなくコンクリートを流し込む。

コンクリート作りにはこちらの記事をどうぞ。

面出し

ここまできたら立派な布基礎です。しかし、ここでもう一手間加えます。

モルタルで立ち上げの上面をキレイに仕上げます。

コンクリートだと、どうしても表面が凸凹しているため台木が不安定になる恐れがあるからです。

コンパネを立ち上げ部分から10㎜出して固定し、簡単な型枠を作ります。

そこにモルタルを敷いていき上面をより平面にしていきました。

直射日光により急激に乾燥しヒビがはいりやすいです。ブルーシートなどで急乾を防ぐことをすすめます。

モルタル作りにはこちらの記事をそうぞ。

布基礎を選んだか3つの理由

見た目

作り上げた小屋は大事な居場所にする予定です。少しでもよく見えるように外観を邪魔しない布基礎を選択。

耐久性

完成した小屋の基礎に問題が発生するのは避けたかった。手間はかかるが安全性を推奨したかった。

施工方法

マルセパレート、ワンタッチアンカーというアイテムを知り、実際に使用し布基礎のDIYにチャレンジしたかった。

最終的には好奇心が1番の理由かもしれません。自分にも出来そう!と感じてから計画をスタートさせていました。

一方で、布基礎には、「耐久性がべた基礎より劣る」「シロアリが侵入しやすい」「湿気がこもりやすい」などのデメリットがあります。

そういった短所は、どの基礎にもあるため、なにを優先するかで基礎の選択は変わってくると思います。

そこで以下からは基礎にも種類がある中で、それぞれのメリット、デメリットを簡単に紹介させていただきます。

また個人の感想ですが、選ばなかった理由も付け加えさせてもらいました。

ベタ基礎のメリット、デメリットを紹介

べた基礎 断面図

メリット

  • 耐久性が高い
  • 湿気やシロアリの被害を防ぎやすい
  • 不同沈下が起こりにくい(建物の傾き)

デメリット

  • コストがかかる
  • 型枠の設計が難しい
  • DIYには不向き

べた基礎は、耐久性が布基礎より高いため、一番安心できる基礎です。

しかしその分、鉄筋やコンクリートの使用量が増えてコストは上乗せされます。構造も難しくDIYのレベルを超えていると判断しました。

独立基礎のメリット、デメリット

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メリット

  • コストがおさえられる
  • 設計や施工が比較的容易
  • 湿気がこもらない

デメリット

  • 耐久性が低い
  • 冷気が伝わりやすい
  • 不同沈下が発生しやすい

DIYするの基礎は独立基礎がほとんどです。理由はコストと比較的に容易な施工方法がほとんどだと思います。

なぜ、独立基礎を選ばなかったのかは、この束柱(角材)です。小屋を木材に預ける不安と、床下が野ざらしになるため、雑草が心配でした。

また、他の基礎と違って独立基礎は点で建物を支ええいるため、不同沈下が発生しやすいです。
せっかく作った小屋が傾くことだけは避けたい。長い目でみた結果、独立基礎はやめました。

基礎ブロックのメリット、デメリット

https://kokoharu2024.com/wp-content/uploads/2025/02/How-to-build-the-foundation38.jpg

メリット

  • 独立基礎よりも強度が高い
  • 型枠を作る必要がない
  • 並べるだけなので設計しやすい

デメリット

  • 大量のモルタルが必要
  • ブロックを積む技術がいる
  • 防湿性におとる

ブロックをモルタルで固着していくブロック基礎は布基礎より簡単そうに見えます。

しかし、ブロックにモルタルを塗り、積んで造り上げるには技術が必要だと判断してやめました。

また作る場所が土の場合は土間コンクリート施工が必要となり、それなら布基礎にしよう!となりました。

費用表

単価個数金額
砕石¥22877¥17,556
左官砂¥22842¥9,576
セメント¥57821¥12,138
赤松KD胴縁(18×45×1985)¥2388¥1,904
杭(45×45×1000)¥1809¥1,620
転圧機レンタル(半日)¥1,1001¥1,100
コンパネイエロー¥2,4808¥19,840
丸セパレート 300¥1,0114¥4,044
丸セパレート 120¥5999¥5,391
丸セパレート ナット¥3594¥1,436
異形鉄筋 D10 5500¥4589¥4,122
異形鉄筋 D10 3660¥4383¥1,314
異形鉄筋 D13 5500¥7888¥6,304
コンクリート釘¥2001¥200
ワンタッチアンカー(箱50本入り)¥3,9001¥3,900
Zアンカーボルト M12×400¥9012¥1,080
ZアンカーボルトM16×600¥47810¥4,780
合計¥96,305

業者に鉄筋入りの布基礎を依頼すると1㎡3万円~4万円するため、10㎡だと30万円以上の費用が掛かります。

自分で一から作ることにより、10万円以下の費用で布基礎を造りあげることができました。

本当に挑戦してよかったと思います。

まとめ:布基礎はDIY出来る

サクッとですが布基礎のDIY手順を主に紹介させていただきました。

掘る→型枠の製作と設置→コンクリート施工→型枠の製作と設置→コンクリート施工→上面を整える。

これらの手順は1日で出来る内容ではありません。

しかし、一つ一つの手順を分けて行なっていけば基礎は必ず出来上がります。

基礎さえ出来ていまえば、あとは楽しい小屋作りが待っています。

この記事を参考に、ぜひ自分なりにアレンジして挑戦してみてください。

応援してます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

2019年に112坪の土地にマイホームを購入した平凡なサラリーマン。
素人が外構に関する知識を学びながら自らの手で、素敵な庭を造り上げる計画を配信する。
本を読み、ネットで調べ地道にDIY活動を続け、いつか完成した庭で妻とのティータイムを夢に今日も励む。

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