旅行といっても遠くに行くわけではありません。地元で開催されるフルマラソン大会です。たしかに、お金を払ってまで42.195㎞を走る心理は不思議だと思うことでしょう。しかし自分は旅行気分でフルマラソンに参加します。
まず旅行とは以下の経験ができます。
- 自分の知らない世界をみることで価値観が広がる
- 人の親切や笑顔に触れられる
- 気づきや学びが得らる
フルマラソンも旅行と同じです。
スマホを見ずに何時間も自分と過ごすことで貴重な時間が生まれ、自分の知らない世界に踏み込めます。
参道からの応援は、人の親切そのものです。それに応えて自然と笑顔になります。
そして、参加したことにより気づきや学びを得られます。
フルマラソンを完走した達成感は心を軽くしてくれます。
半日にもかかわらず2泊3日の旅行から帰ってきたかのような気分です。つまり、参加費を払い出場するだけで、このような気持ちになるフルマラソンはコスパ◎の旅行と言いたいのです。
この度、6回目のフルマラソン参加にてこの記事を作成しました。こちらを読むことで、参加する意欲が沸く手助けとなるでしょう。
各地点の感想
スタート
一万人を超えるランナーが一斉にスタートするのは、お祭り騒ぎです。応援に来てくれた方々が、参道で旗や、うちわを振りながら「がんばれー」と声援を贈ってくれるため参加者は笑顔で手を振ります。一般道の真ん中を、車を気にせず走るのは気持ちがいいものです。まるで旅行先に向かう電車や車の中のテンションです。
・5㎞~10㎞
まだまだお祭り気分です。応援してくれる方に手を振り返したりハイタッチ、笑顔で「ありがとー」と言って気分は最高です。このとき、恥ずかしくてノーリアクションになりがちですが、参道の方々も同じ気持ちなので出来るだけ声援に応えるべきです。また、リアクションすることで走る意欲が上がるのも確かです。
・10㎞~20㎞
だんだん疲れを感じてきましたが、マラソンそのものを楽しんでいる感覚です。俗にいうランナーズハイです。ペースを上げたくなりましたが、先が長いため時速7キロほどのゆるいペースで走りました。
・20㎞~30㎞
走りながらゴールした時のことを想像していると、だんだん集中力がなくなり辛いだけになりました。
「なぜ自分は走っているのだろう?」とネガティブな気持ちになったほどです。
毎年この距離までくると気持ちが落ちてしまい、残り10キロ以上をトボトボと走ったり歩いたりして地獄と感じていましたが、今回はここから復活するのです。
・30㎞~40㎞
覚醒です。まさに猪突猛進状態で、歩きたいという気持ちが全くなくなったのを覚えています。フルマラソンのコース上には、1キロ毎に残り何キロと表示する看板があり、いつもなら待ち遠しくて、探すように看板を見ます。ですが、このときは看板がいつのまにか現れている感覚でした。
・ゴール
とはいったものの体には限界があるので残り2キロは脚が重く、走るのがやっとでした。それでも、記録は去年よりも30分早く走ることができて大満足です。
ゴール付近でバテバテの状態で走っているのにもかかわらず、声援に対し笑顔で応えられる方々は偉人だと思います。
毎年参加する3つの理由
自分の体を管理できる
歳を重ねると、体重が増えやすくなったり、体力が低下したりします。これらの悩みを解決するためには運動が必要です。
フルマラソンの時期が近付くと、去年よりいい記録を出したいという気持ちが行動を促します。
体重を落とそうと行動しますし、体力をつけようと定期的にジョギングを始めたりします。つまり、フルマラソンというイベントが自己管理能力を向上させてくれているのです。
成長が実感できる
単純に記録更新に成功したら成長したと感じます。年を重ねることは年老いていくことではなく、成長することなのだと自身の体で証明できることは幸せなことです。
人は歩みを止めたときに、そして挑戦を諦めたときに、年老いていくのだと思います。
By アントニオ猪木
また30㎞〜40㎞の間で走る意欲が復活して力強く走れたことも今回大きな収穫となりました。普段はゴールを意識して「あと何キロだ。」と意識して走りますが、この時は残りの距離も気にせず走っていました。
走っている最中は「今」「ここ」「目の前のマラソン」に対する集中力が高く、一歩一歩と足を前に出すことを目標に走っていました。
思えば、ゴールした後のことを考えて走っていた20㎞〜30㎞間は「気持ちここにあらず」で、集中していなかったのだと思います。
旅行でも問題が生じると、「なんとかしなくては」とか「せっかくきたのだから楽しもう」という気持ちになれるのは「今」「ここ」「目の前」に対する集中力なのだと思います。
やはりまずは今、目の前を受け止める。これが集中力を上げるカギになるのでしょう。集中力ってすごい!と実感した実のある一日でした。
辛い時こそ笑える人になりたい
辛い時は自分に同情していまい、そこから思考がストップして何も起こせない状況に落ちてしまうことがあります。そんな時、解決できる問題も解決できなくなり残念に思います。
その問題を救う方法として、辛い時こそ笑え!理論です。人は笑うだけでリラックスし自律神経が安定し思考力がアップします。
過去のフルマラソン大会の話になりますが、辛い辛いと走っており、頭の中は辛いで埋め尽くされていました。こんなどうしようもない状態の時、自分に満面の笑みで応援してくれた方がいて、思わずこちらも笑顔になり「ありがとー」と返した時、「辛い」から抜け出し「がんばろー」と思考がシフトしてくれたのです。
シンプルな出来事ですが、この時に自分はフルマラソンを通じてやっと「辛い時こそ笑え」の意味が理解できました。
それからは応援してくれる方には笑顔で応えるようにしています。つまり辛い時に笑えるトレーニングをしているのです。
最後に
フルマラソンに参加するたびに、たくさんの人々が自分の前を走っている光景を見ます。そのたびにマラソンは関係なく、世の中には自分より頑張っている人がこんなにもいるのだと気づかされます。
あたりまえのことなのですが、毎年この人生の縮図のような光景を見ると、慢心していることに気づき、まだまだ頑張ろうと思います。なので、今回の出場で得た一歩一歩の集中力を普段から意識して過ごしていけるように精進していきたいと思います。
フルマラソンを旅行と並べるのはいささか強引だったかと思うでしょうが、走り終わった後の感覚は似たようなもので、家に帰ると「あー楽しかった」です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。少しでもフルマラソンに参加する意欲を持てたら嬉しく思います。
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